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          マックスビスタニュース 3月24日号 2003年

 

 TEL : 03-3780-0468 FAX : 03-3780-5468 URL : http://www.ohshu.com/

 

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 ◎今号の目次

 1.ビジネスクラスのすすめ

 2.4月発!お勧め航空券

 3.根岸の「欧州の車窓から」

 

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 3.根岸の「欧州の車窓から」

 『ヨーロッパであってヨーロッパでないような国々の武力行使』

 

 順調に進んでいた(?)この再開後のメールニュースと正比例するように泥沼に

 陥っていったイラク問題。ついに武力行使という最低・最悪の事態に突入してしま

 いました。ツーリズムに身を置かせて頂いている我が身もこの状況とは無関係で

 はないのでこの欄でも触れたいと思います。大いなる失望と怒りを持って(ただ私

 は政治学や経済学を専攻としていないので詳しい議論には深く関わりません)。

 

 今回の主力を務める三ヶ国アメリカ・イギリス、そしてスペインですが、開戦直前

 のNHKに出演した平野 次郎氏が言った事に関心を魅かれたのでまずその事

 に触れる。曰くこの三カ国には共通点がある、と。つまり(ここからは平野氏と私

 の説明が若干混合します。ご了承を)それぞれがこの数世紀世界をリードしてき

 た欧州の国ではあるが、実はそうでもない、と。

 

 恐らくここで皆さんは疑問に思うかもしれない。「何でそうなの?イギリス・スペ

 インはれっきとした欧州の国で欧州連合(EU)加盟国なのに。逆に何故アメリカ

 が欧州の国であるといえるのか」と。この答えは少々こじつけになる部分がある

 がまあ聞いて欲しい。

 

 まず、イギリスである。確かにヨーロッパの1国であるし、このメールニュースで

 も最初に紹介したくらいである。その反論に平野氏はこう答えた『ヨーロッパ大陸

 とは離れ独自の文化を持っている』(忠実に再現したものはありません)と。

 確かにフランス系やオランダ系やドイツ系の国王を迎えた時期もあったが(現王

 家はドイツ系)、ドーヴァー海峡というわずか30KMほどの海のおかげで南からは

 陸続きで攻めてこれなかったし、北からもヴァイキングが襲来するが陸戦だったし

 (ヴァイキングの陸での戦いぶりは知らないのだが)、上陸するときにはシスルが

 守ってくれた。まさにいい意味でも悪い意味でも文字通り「栄光ある孤立」を保て

 た。そして何より最近は欧州単一通貨「ユーロ」への不参加である。EUの代表格

 国家で不参加を表明したのはイギリスだけである。「ユーロスター」で3時間ほど

 でパリやブリュッセルから行ける様になったイギリスであるが、到着して

  "Bureau de change" で両替をするたびに「別なヨーロッパ」に来たような感覚に

 陥るのではないだろうか。

 

 続いてスペイン。平野氏は「ピレネーの向こう(イベリア半島)はアフリカである」と

 いう言葉を使った。これは確かかのナポレオンが言った言葉であると教わっている。

 この言葉がまだ有効性があるかどうかは、私がスペインに行った時は飛行機と

 いう文明の利器を最大限使って入国したため実感が沸かなかった。次回は是非

 タルゴトレイン等で入ってみたいと思う。

 ただ、バルセロナの空港に降りたとき、地下鉄を降りてホテルに向かうときにはパ

 リ(出発地)やロンドン(乗り換え at ガトウィック)はまだまだ寒く感じた4月上旬で

 あったが、かの地ではそれほどでなかったことを記憶している。

 2段落前で少し触れた鉄道にも「ピレネー以西アフリカ論」が出ている。この国の

 鉄道の軌道幅は他の大陸国やイギリスの標準軌(実寸は忘れたが、日本の新

 幹線がこの標準軌を採用している)よりも幅が広いのである。これは先程のナポ

 レオン等の侵略の経歴から外敵を容易に侵入させないための措置である、と聞い

 たことがある。実際イベリア半島のもう1つの魅力あふれる国 ポルトガルはスペイ

 ンと同じ広軌なのだ。

 さすがに近年この広軌が災いしてフランス−スペインのアクセスの不便さを取り除

 こうという方向になっている。その最初のステップは前述のタルゴトレイン(国境駅

 で車輪の幅を自動的に伸縮できる特殊路線の上を通過する)だし、マドリード−コル

 ドバ間を結ぶ新幹線AVEは標準軌を採用し、車両をフランスのTGVベースにして

 いる。

 まだある。時差、である。政治学・経済学と同様に私は地政学や天文学は不得意

 (特に後者!!)であるが、この国は世界地図を見たとき一見して分かるのだが、イギ

 リスの真下にあり時差もイギリスのグリニッジ標準時(GMT)を採用している、と

 思いきやどういうわけか隣国フランスと同じ+1を採用しているのである。これは何

 としてもヨーロッパの1国に、という思いがあるのであろうか(誰か教えてください)。

 

 最後にアメリカ合衆国。この国民の元々の先祖はイギリスやアイルランドからの移

 民である。特に本国からの宗教迫害を受けた祖国を去った方々である。実際アイル

 ランドからの移民は多くあの悲劇のケネディ家もアイリッシュの血筋であることは広

 く知られている。

 1994年のサッカー不毛の地のアメリカでサッカーのワールドカップの時確かニュー

 ヨークでアイルランド v イタリアの試合があったのだが、その時は数多くのアイ

 リッシュの移民の子孫が「母国」アイルランドを応援したそうである。

 

 こんな「欧州の国であって、欧州の国でない、でもなんとなく(?)欧州の国」が

 イラクを攻撃している。一般的にアラブやイスラム教の人々はテロや過激派の行動

 もあって「怖い」というイメージがついている。非常に残念なことである。いずれ私の

 チュニジア旅行記や欧州で会ったアラビア人の印象を書くつもりだが、彼らは本当

 にいい人々である。それは強調しておきたい。「フーリガン」と一緒で悪いイメージだ

 けが流れている!!!!

 

 これを書いているのは春分の日なのだが、アメリカのブッシュ大統領、イギリスの

 ブレア首相がそれぞれテレビ演説を行った。決して賛美できる内容ではないが、

 彼らは自らの行動の正当性を懸命に主張しようとし、その訴え方は非常に熱心さ

 を醸し出していたように感じた(特にブレア首相)。勿論私は納得することができな

 いが、ふと思ったのはわが国の首相の対応。

 以前ノーベル賞受賞の基調スピーチで大江 健三郎氏が『あいまいさと日本』とい

 うようなタイトルで話していたが、このあいまいさを "vague" という単語で表した。

 今回の一連の対応でもこの日本独特の vague が出てしまい、結局は敗戦国日本

 はアメリカについて行かざるを得なくなったように思う(私の母はよくこの「敗戦国」

 という言葉を使う)。一日本国民としては悲惨な敗戦と事後処理を経験した「敗戦

 国日本」の首長だからこそ、強引とも取れる「世界の警察になりたがっているアメ

 リカ」(欧州を旅していて感じるのはこういった感情を持つアメリカ人をヨーロッパの

 人々が本当に嫌悪している)を止めて欲しかった。

 

 話は少し逸れるかもしれないが、「人を傷つけてはいけない」「嘘をついてはいけ

 ない」といったいわゆる「躾」というものは親から子へと教えられるものであるはず

 である。その事は新渡戸 稲道先生の『武士道』にも出ている。だがこのことは

 日本ではもはや当てはまらないようである。

 開戦日の3月20日は私の出身大学の卒業式が行われた。部活の後輩の晴れの

 日を祝うため仕事もそこそこに切り上げて新宿駅から特急に乗ろうとしたのだが

 (ちょっぴりブルジョワ気分でした)、事件は待っている列を乱す(つまり割り込みで

 すね)不届きな年齢もそこそこの若者(タバコ吸っても健康に悪いだけだし、カッコ

 悪いよ)がいたおかげで起こった。でもおかしなことに誰も注意しないのである。

 だから私は言った「ちゃんと並びなさいよ」と。だが彼はバツが悪いのか、うざいお

 っさんとしか思っていないのか(こう見えてもまだ一応25歳です!!!!)、こっちをにらめ

 つけるばかり。

 彼はどういう教育を受けてきたのか、それとも割り込みを悪いと知らないのだろう

 か。まあ何か寂しいことがあってつっぱってみせているだけだろうな、と思っていた

 のだが、同時に大人の世代がちゃんと教えなかったのが悪いのだろうな、

 とも思った。

 

 だってその根底を大人のさらなる代表「国家の長」が「人を傷つけている」じゃな

 いですか!!!!!!見本にも何にもならんなこりゃ。

 

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